本は読むもの、と思っていた。
そして、本は電子書籍ではなく、やっぱり紙がいいと思っていた。
が、しかし、そのこだわりは一部あっさり捨てた。
オーディオブックを試したところ、なんだかいい感じなのだ。書籍の種類にもよるが、
思ったより自分が馴染めることを発見した。
一番の決め手は、制作をしながら、家事をしながら、本のページを開くことなく、耳で活字を追うことができるところ。しかも読んでくださる方々はその道のプロ。非常に聞きやすい。そして、繰り返し何度でも聴ける。
もちろん、理想はいうまでもなく、本はゆっくり紙のページを開き、じっくり読みたい。
とは言え、今は・・・
実は、かなり以前から、本を読む時間が激減していることに、私はうっすらと不安を感じていた。
「こんなに読まない生活を続けていて大丈夫なのか?」と。
ただでさえ風通しの良い頭の中が、これ以上スカスカになったら、いよいよ透明になるのではないかと。
そんな私の不安を、オーディオブックは多少なりとも解消してくれた。無論、自己満足に過ぎないのだが。
読んではいないが、聴いている。
読んではいないが、ちょっとは知っている。と。
便利な時代だと思う。代償は色々あるにせよ、とてもありがたい。
次にダウンロードする本はもう決めている。
小さな楽しみは、でも、今の私にとって大きな喜びなのだ。