7月

夏至が終わり、7月が来た。

山の緑が一段と濃くなった。時々、巨大なブロッコリーみたいと思う。

先日、別海町の実家から一旦自宅に戻ってきた。

中標津空港から飛行機で新千歳。新千歳からJ Rに乗り札幌駅に着いた。人が多い。改札口に向かいながら、緊張がほぐれていく。そう思った瞬間、急に涙が滲んだ。

 

特別な出来事が起きると、いつにも増して、人の優しさや温かな心配りが、身にしみる。ただただ有難い。

人は一人では生きてはいけない。いつも数えきれない誰かが、日々の生活を支えてくれている。見えるところはもちろん、気づかないところでも。

 

バスに乗り、ぼんやりと外をながめた。ようやく呼吸が整ってきた。時間はどんどん過ぎていく。変わらないものはない。人も、物も。

「避けることができないものは、抱擁してしまわなければならない」

シェークスピアは本当にすごい。

私はこの名言を座右の銘にしている。