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夏のそうめん

夏だなぁ、と思う。

山奥は、暑い日と涼しい日の落差が大きい。個人的には、もっと暑くなってほしいと思う。

「もう耐えられなーい!」くらいの暑さでエアコンを入れ、そうめんを食べる。

夏ならではの至福の時だ。

でも、なかなか理想的な暑さにはならない。湿度が高いのは困る。カラッとした暑さが大好きだ。

さて、「そうめん」でふと気づいたことがあった。

自分でも少し驚いたのだが、最近は「食べたい!」と思うものが、ほとんどない。体重は相変わらずだが、あれが食べたい!とか、これが食べたい!とか、そういう意欲がほぼなくなっている。

昔のように、「今日はハンバーグ!」とか、「絶対マグロの気分!」とか、「カレーだ!カレー以外は考えられない!」とか、そういう盛り上がりが、今の私にはない。

私にとって、夏のそうめんは貴重な存在になりつつある。なぜなら、そうめんに対しては、意欲が持続している(笑)

若い頃の「好き」は、あくまでも、圧倒的な「好き」だった。余計なものは必要なかった。

でも、いつからか「好き」を続けるためには、努力(のようなもの)と、エネルギーが必要になってきた。他の人はどうか分からないけれど。

 

世の中、いろいろ簡単にはいかない。諸行無常だし、何よりスピードが速すぎる。自分も変わって当たり前。だからこそ、変わらないものが愛おしくなるのかもしれない。

そうめんは、夏はもちろん、冬に食べても美味しい。そして、形も味も急に変わったりはしない。好きなものが変わらずに、しかも身近にある。

幸せは、こういうところにもあるんだと思った。